前回のオートポリス戦でポイントこそ取れませんでしたが、3台ともそのポテンシャルを見せつけることができました。ムルシエラゴとガイヤルド2台は最終戦となる第9戦もてぎにて、今年最後の戦いに臨むことになります。
従来シリーズ最終戦は富士と決まっていましたが、今シーズンは、ここもてぎでの開催となりました。
Team JLOCとしては、ウエイトハンデがキャンセルとなり、ライバルたちが有利なシチュエーションですが、このもてぎでも3台共に表彰台を狙っています。チームポイントは66号車が30ポイント、88号車が16ポイント、87号車が8ポイント。性能調整はウエイトハンデが無くなったため66号車と88号車は僅かばかり最低重量が減り、以下の数値となりました。
チームは11月6日金曜日に、ツインリンクもてぎの31〜33番ピットに3台のランボルギーニを持ち込みました。気になる週末の天候はおおむね良好という予報ですが、気温は低めで路面温度も低いと予想されています。
土曜日は朝から車検、装備品検査、ドライバーズブリーフィングとスケジュールが詰まっています。これでもマネージャーミーティングや監督ブリーフィングを金曜日夕方にこなしているのですが、2デイ開催はとかく忙しいのです。
練習走行は午前9時55分から11時40分までの1時間45分あり、予選へのセットアップを進めます。このセッションではアタックはしていませんが88号車松田選手が1分56秒667で8番手、66号車山西選手が1分56秒901で12番手、そして87号車井入選手が1分57秒318で14番手に付けました。
3台とも特に問題はなく、予選が今回ノックダウン方式で、3回のセッションをドライバーが交互に乗る関係で担当ドライバーをどういう順番でいくのかが検討されました。
練習走行直後にはピットウォークがあり、最終戦という事もあって多くの観客がピット前に訪れました。
ピットウォークが終わると、午後0時50分から公式予選1回目が45分間あります。これは2人のドライバーがそれぞれ走ってクラストプ3台のベストラップ平均の107%をクリアするというもので、クリアすれば全車ノックダウン予選に進出できるものです。
天候も良くドライで開始されたこのセッションで、TeamJLOCの6人のドライバーは基準タイムを楽にクリアしてノックダウン予選に進出しました。
ノックダウン方式はセッション1の10分間でGT300の参加車両22台のうちベストタイム下位6台がノックダウンされ、16台が残り、同様にセッション2の7分間でさらに6台がノックダウンされ10台が残り、セッション3の7分間で残った10台のスタート順が決まるというものです。
セッション1は66号車余郷選手、87号車和田選手、88号車坂本選手がアタックし無事3台とも残りました。ここでは出来るだけタイヤを温存します。
セッション2は7分間しかないので、ミスは許されません。66号車山西選手、87号車井入選手、88号車松田選手がそれぞれスタートしました。66号車山西選手はセッティングが出来上がっていなかった事もあって1分56秒560で13位というポジションでノックダウンされてしまいましたが、87号車と88号車は1分55秒台を出してここでも残り、最終のセッション3に進出する事になりました。
セッション3も7分間という短い時間しかありませんが、ここでは88号車坂本選手が頑張って1分55秒090というベストタイムで6番手に付け、87号車和田選手も1分55秒649で9番手を確保しました。
これで明日の決勝は88号車6番手、87号車9番手、66号車13番手からのスタートと決定しました。
日曜日も天候は良好でした。朝8時45分から30分間のウォームアップ走行は決勝のシミュレーションとセットアップができる最後のチャンスです。このセッションでは87号車が9番手のタイム、88号車が14番手、そして66号車が18番手のタイムでしたが、マシンは好調でありタイムアタックではないので、この順番は決勝にあまり関係ありません。
ウォームアップ終了後10分のインターバルがあって、サーキットサファリが始まります。今回は観光バス10台がコースに入り、GTのマシンがすり抜ける所を間近で体験できる人気イベントです。しかし、この時間もセッティングを煮詰める事が出来ます。サーキットサファリの走行が終了し、ピットに戻った3台ですが、決勝の作戦が直ちに立てられました。
88号車は燃料搭載量を少なめにして松田選手が序盤に順位を上げ、早めにピットインして坂本選手に交替する計画。87号車は逆にスタートドライバーの井入選手が燃料満タンで出来るだけ引っぱり和田選手に交替する計画。そして66号車は山西選手がスタートドライバーで丁度中間あたりで余郷選手に交替する計画です。
1周4.801379kmのこのサーキットを53周、計254.47309kmつまり今回のレーは250kmレースで、GT300は48〜49周でチェッカーを受けると考えらます。従って88号車は20周前後で、87号車は30周前後で、そして66号車は25周前後でピットインとなる予定です。
決勝に向けてスタート進行が始まりました。8分の短いフリー走行の後にグリッドに並びます。
セレモニーに続き、いよいよフォーメーションが始まり、1周して両クラス共に綺麗にスタートしました。オープニングラップで88号車は順位をひとつ落としますが、87号車は逆にひとつ順位を上げ8番手、66号車は13番手のまま通過しました。しばらくは順調でしたが18周目、87号車がGT500のマシンと絡んでコースアウト。リアを損傷し、ピットに帰ったがリヤウイングや右足回りを損傷していて残念ながらリタイヤとなりました。
そうこうしているうちに21周目に88号車がピットインし、燃料満タン、タイヤ無交換で坂本選手に交代してピットアウトしました。88号車は12番手でコースに戻ることができました。一方66号はピットインを遅らせたため3番手で走っていましたが、24周目にピットインし、リヤタイヤを交換し燃料も多めに積んで余郷選手がピットアウトして行きました。
33周目に出火したマシンがありセーフティカーが出動。オイル処理で4周セーフティカーが先導し各車の間隔は一気に詰まりました。この時点での順位は88号車9番手、66号車10番手で両方ポイント圏内でしたが、オートポリスでのこの2台の接触(しかもドライバーも坂本、余郷両選手)が頭をよぎります。
37周目にセーフティーカーがピットインし、レースが再開するとすぐに66号車は8番手に上がり、逆に88号車は11番手に順位を落としてしまいました。そしてこのままの順位でチェッカーを受け2台は完走しました。66号車はここで6ポイントを取り計36ポイントでシリーズ12位、88号車も3ポイントを加えて19ポイントでシリーズ15位、87号車は8ポイントでシリーズ17位となり今シーズンを終えました。