かわら版担当のレース参戦記 第7戦富士

 第6戦鈴鹿700km大会で2戦連続の3台完走を果たし、上位も見えて来たTeamJLOCはポテンシャルを維持したまま秋風の富士に臨みます。


かわら版担当のレース参戦記 第7戦富士

 シリーズ終了まで後3戦、TeamJLOCとしては、マシンの調子もチーム体制も万全になった事で、ここでも3台共に表彰台を狙っています。
 チームポイントは66号車が15ポイント、88号車が11ポイント、87号車が4ポイント。また性能調整は、66号車は6kgの増加、88号車も1kgの増加となり、


66号車ムルシエラゴRG-1
リストリクター27.2mm径×2、最低車両重量1268kg
87号車ガイヤルドRG-3
リストリクター27.6mm径×2、最低車両重量1135kg
88号車ガイヤルドRG-3
リストリクター27.6mm径×2、最低車両重量1116kg

という、参加条件となっています。
 チームは9月11日金曜日に、富士スピードウエイのコントロールタワーすぐ下、2〜4番ピットに3台のランボルギーニレースマシンを持ち込みました。週末の天候は土曜日が雨の予報で、日曜日は晴れという予報です。天候次第で気温も路面温度も大きく変わる難しい今大会ですが、前戦同様3台ともに、入賞体制を維持し、ドライバーもメカニックも意欲満々で、良い結果が期待できます。


 土曜日の天候は予報通り雨になりそうでした。早朝からある、公開車検やドライバーズブリーフィングの時は何とかどんより曇りでしたが、練習走行が始まる9時5分直前から雨が降り始め、練習走行終了の10時45分まで雨が上がりませんでした。
 ウエット宣言の中、ウエットタイヤで走り始める3台のランボルギーニ。午後からの予選も雨が予想されるだけに、雨の量によってインターミディエイト(浅ミゾ)と深ミゾを使い分けてセッティングを進めていきました。
 結果87号車giraffaガイヤルドRG-3が1分55秒582で3番手、88号車triple aガイヤルドRG-3が1分55秒726で4番手、そして66号車triple aムルシェRG-1が1分56秒411で10番手と、3台共にTop10に入りました。特にガイヤルド2台の活躍は観客や他チームにも大きな衝撃となって速さをアピールできました。


 今回の予選方式はスーパーラップ方式で、Top8台がスーパーラップに進出し、改めてポールから8番手までの順位を争う事になります。
 12時50分、予選が始まりました。25分間の混走とその後10分間のGT300占有時間帯がありますが、まずは混走時間帯に各選手、予選基準タイムをクリアしておきます。
 占有時間帯でアタックしたのは66号車山西選手、87号車井入選手、88号車坂本選ですが、ここで88号車の坂本選手が3番手、87号車の井入選手が7番手となりスーパーラップ進出を決めました。残念ながら66号車はタイヤ選択がベストではなく12番手で終わりました。


かわら版担当のレース参戦記 第7戦富士

 ピットウオーク中も雨が降ったり止んだりで、はっきりしない天候が続き、午後2時35分からのスーパーラップはタイヤ選択が大きく影響しそうな天候となりました。
 スーパーラップは1回目の予選8番手からのスタートで、87号車は2番目にスタートしました。87号車はフロントに深ミゾ、リヤに新品のインターミディエイトを履いていましたが、井入選手から前後深ミゾの方が良いと無線が飛び、直ちに88号車は前後共に深ミゾに履き替えて準備をしました。2台体制の強み、そしてチームワークの良さがこんな所にも発揮されたのです。


 井入選手は1分58秒175という平凡なタイムに終わりましたが、他の車両がなかなかこのタイムを上回れず結果的に順位は上昇する方向に。そしていよいよ88号車がスタートします。
 坂本選手は落ち着いてタイムを刻み1分56秒623とマーク、次の26号車のポルシェはスタート手順を間違え8番手に後退、そして最後の81号車フェラーリはセクターごとに88号車とコンマ以下のプラスマイナス合戦を繰り広げ、結局1分56秒638と、0.015秒差で2位。めでたく88号車が、ポールポジションを獲得したのです。また87号車も結果的に4番手となりました。


 日曜日の朝、曇りではありましたが雨は上がって路面も乾いていました。午前8時30分から30分間のウオームアップ走行は、決勝へのセッティングが出来る最後のセッションです。特に昨日の練習走行と予選はウエットのためどのチームもドライの設定をしなければなりません。
 ここでは3台のランボルギーニも必死でドライのセッティングを進めました。88号車はベストタイムが1分45秒745で5番手、87号車は1分45秒941で11番手、66号車は1分46秒356で13番手ですが、12番手までが1秒以内という僅差となりました。


 今回のレースは66周ですがGT300は60〜61周でフィニッシュになると予想され、ドライバー交代の目安は30周前後となります。スタートドライバーは66号車山西選手が12番グリッドから、87号車井入選手が4番グリッドから、そして88号車坂本選手はポールポジションからのスタートです。
 天候は回復し晴れて、少し暑くなり始めています。午後2時、フォーメーションが始まり1周してレースはスタートしました。300クラスをリードした88号車坂本選手でしたが、スタート直後の第1コーナーでオーバースピードで膨らみやや遅れました。1周してオープニングラップは87号車が3番手、88号車が4番手。そして66号車が9番手でという順番でした。
 2周目には87号車は2番手に浮上し66号車は8番手に上がっていました。88号車の坂本選手も落ち着いて4番手から上位を狙います。
 7周目、ついに87号車井入選手はトップに立ちレースをリードします。88号車は変わらず4番手ですが、66号車は7番手でさらに快進撃が続いていました。


かわら版担当のレース参戦記 第7戦富士

 10周目、87号車トップ、88号車4番手、そして5番手に66号車が上がってトップ5の中にランボルギーニが3台走っている状態となりました。これは今までまったくなかった事です。どのクルマが表彰台にいっても、また表彰台をランボルギーニが独占する事もけして夢ではありませんでした。


 そのまま前半戦は推移し、87号車は2番手に7秒もの差を付けて独走状態でした。34周を回って87号車からピットイン、和田選手に替わってスタートします。次の周に88号車もピットインし松田選手に交代しピットアウトしました。さらに66号車もピットインし余郷選手がスタートしました。今回ピットインは3台とも余り時間がかからず送り出せたのですが、燃費の関係から給油時間が若干長く、コースに戻ってみると、トップグループは団子状態で、66号車が5番手、87号車が9番手、88号車が13番手となっていました。


 87号車和田選手はペースが上がらず順位を上げる事が出来ず結局11位、88号車は頑張って順位をあげましたが10位でフィニッシュ。そして66号車は3位に浮上して、チェッカーを受けました。
 久々の表彰台に山西、余郷両選手ともとてもうれしそうでした。次回は10月のオートポリス大会となります。


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