かわら版担当のレース参戦記 第2戦鈴鹿

 TeamJLOCは第1戦岡山大会の前から疑問だった今シーズンの車両性能調整について則竹代表自らが直接GT-Aに出向きました。疑問はただ一点、昨年のチャンピオンカーが昨年比重量増加なしなのに何故ランボルギーニが3台共に50kg増加なのかでした。
 GT-Aからの解答は昨年までの実績は無視し不完全な数値計算式で各車のハンデを決めたという説明で、まったく納得がいくものではありませんでした。第1戦の結果の見直し分としてレースウイーク前にブルテン(競技規定)が出て3台とも5kgだけウエイトが落ちましたが、ほとんど変わりありませんでした。


かわら版担当のレース参戦記 第2戦鈴鹿

 チームは4月17日金曜日にパドック周辺が大改装された鈴鹿サーキット13〜15番ピットに3台のランボルギーニを持ち込みました。
 今回は鈴鹿2&4レースと題して2輪レースの最高峰、JSB1000と4輪レースの最高峰、スーパーGTが共催される初めてのイベントです。そのため、かなりタイトなスケジュールとなっており、搬入日の金曜日に、ドライバーブリーフングがあったり監督会議があったりと忙しいレースとなりました。


 土曜日の朝は7時15分の公開車検から始まりました。天候は快晴、爽やかな鈴鹿の春です。そして8時25分からは90分間の練習走行がスタートしました。
 TeamJLOCの3台のランボルギーニも走り始めました。88号車は2分08秒台、66号車は2分09秒台、87号車は2分10秒台で周回しています。ところが終了30分前に66号車の余郷選手から緊急無線が入りました。突然コントロール不能になり、スポンジバリアに突っ込んだというのです。しかし、どういう状況なのか、この練習走行が終わるまで待つしかありません。


 練習走行が終了し、ピットウォークの最中に戻って来た66号車はフロントバンパーとアンダーパネル、左フェンダー、そしてオイルクーラーのコアを損傷していました。これでは午前11時20分からの予選までには修復できません。コースアウトの原因は、左後輪が外れたためとわかりましたが、何故ロックナットが外れたのかが問題でした。
 予選では88号車が活躍し、2分07秒522で10番手、87号車は2分10秒938で19番手という結果でした。66号車は午後には完全に修復が終わり、走行可能でしたが、チームは決勝出場のための嘆願書を提出して受理され、明日の決勝では、最後尾から追い上げる事になりました。


 日曜日は朝8時50分からのウォームアップ走行から始まります。天候は今日も快晴で爽やかなコンディションです。30分の短い走行ですが、決勝に向けての最後のセッティングが出来ます。
 ここでは66号車が昨日のうっぷんを晴らす2分07秒736で9番手につけました。88号車も2分08秒226で10番手、87号車はセッティングの違いからか2分11秒680で17番手という結果でした。9時20分に終了したウォームアップですが、10分間のインターバルの後、15分間のサーキットサファリがあります。これは観客を乗せた観光バスがコース上を走り、GTマシンの走りを間近に見る事が出来る人気イベントです。
 ここでも66号車、87号車、88号車の3台のランボルギーニは順調に走り、健在ぶりをアピールしました。この後10時から11時はピットウォークがあり、2輪レースのためにかなり間があいて、スタート進行は午後1時5分からです。そして決勝は、2時にフォーメーションラップがスタートする予定です。


かわら版担当のレース参戦記 第2戦鈴鹿

 午後1時5分、8分間の短いフリー走行の後、一度ゲートが封鎖され、再度ゲートオープンとなりグリッドに着くために各車両がスタートします。
 今回88号車は10番グリッド、87号車は19番グリッド、昨日予選をキャンセルした66号車は最後尾の21番グリッドからのスタートです。各車グリッドに着くとスターティンググリッドが始まります。爽やかな晴天の鈴鹿のグリッドではレーシングスーツを着ているドライバーにとってはかなり暑いらしく、日陰で休む選手もかなりいました。
 スタートドライバーは88号車松田選手、87号車井入選手、66号車山西選手です。52周のレースでGT300はだいたい48周でゴールすると予想されます。したがってドライバー交代時期はおよそ20周から30周の間が一般的です。
 観客の退去に続き国歌斉唱があり、メカニックもグリッドから急ぎピットに帰っていきます。ほどなくフォーメーションラップが始まり、1周してきてスタートが切られました。GT500に続き、GT300も順調なスタートが切られました。


 決勝がスタートして1周目、88号車は9番手、66号車は18番手、87号車も20番手で戻って来ました。3台とも順調のようです。特に66号車は最後尾からどんどん追い上げています。6周目、9番手を走っていた88号車がスピンして、16番手に順位を落としてしまいました。それとほぼ同時に87号車がグラベルにコースアウトしました。井入選手と無線で話しますが、どうもリヤタイヤが外れてコースアウトしたようです。
 その後10周目には88号車14番手、66号車15番手となり、さらに18周目には88号車が13番手まで順位を回復しました。22周目88号車がピットインし、坂本選手に交代しピットアウトしました。次は66号車のピットインのタイミングです。66号車のサインボードにPが表示され、交代する余郷選手の準備もできていました。


 ところがそこへ66号車の山西選手から無線が入りました。「タイヤがぐらぐらしているみたい」「慎重に帰って来てください」と宮田エンジニアが言ったとたん、「あ、タイヤはずれた!、、、安全な所に止めます」と山西選手から再び無線が入りました。
 こうしてレース中盤で2台のランボルギーニがリタイヤしてしまいましたが、88号車坂本選手は頑張っていました。坂本選手がピットアウトした時は16番手でしたが、着実に順位を上げて、レース終盤13位に回復し、チェッカーフラッグを受けました。


かわら版担当のレース参戦記 第2戦鈴鹿


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