TeamJLOCはマレーシアでの第4戦で全車完走し、手応えを得ました。マレーシアから車が帰ったのは菅生開幕の10日ほど前でしたが、それからメンテナンスを完了し、スポーツランドSUGOには7月24日木曜日に搬入を完了しました。
今回のピットはコントロールタワー横の31から33番ピットで、狭くて不評な、スポーツランドSUGOの中ではスペース的にやや余裕があります。ここスポーツランドSUGOは、2006年にアクティオムルシェ88号車のマルコ・アピチェッラ選手がGT300ポールポジションに輝いたサーキットです。
ただし、ここはグリッド数が38しかなく、今回39台が参加するので1台が予選落ちとなります。88号車はシード権があり66号車も大きなトラブルがなければ大丈夫ですが、87号車は予選で比較的上位になってもそれ以下の他車がシード権やワイルドカード(特定の大会での決勝出場権)があれば最下位にランクされることもあり得るので、出来るだけ上位にいかなければなりません。
天候は東北地方が梅雨明けしていないこともあって金曜日が雨模様、週末も雨と曇りという予報で、気温はそれほど高くなくていいのですが、憂鬱な天気です。
金曜日は練習走行日。練習走行1回目は9時45分からですが、小雨が落ちてくるウエット路面での走行となりました。ムルシェ66号車は1分38秒代で走行を続けましたが、ベストは1分37秒679でトップグループの1分34秒代には届きませんでした。また、ガイヤルド88号車、87号車は、1分40秒代前半をキープするに留まりました。
練習走行2回目は14時20分から。練習走行1回目の途中で上がった雨は、13時過ぎから降り出し、結局1回目と同じくウェット路面での走行となりました。
66号車はベストタイムを1分37秒405と僅かに縮めましたが、ガイヤルド88号車は、1分38秒518と、午前中のタイムを2秒近く縮めました。なお、ガイヤルド87号車は、駆動系のトラブルが出て午後は走行を見合わせました。
土曜日は予選日です。メカニックは早朝から車検や装備品チェックのため忙しく働きます。ドライバーは朝のドライバーズブリーフィングが午前10時からと比較的ゆっくりなため、余裕をもってサーキット入りをしました。
予選1回目は11時からですが、雨は、予選開始1時間ほど前に上がり路面はドライに。開始直前には再び雲に覆われて、ウェット宣言が掲示されたものの、路面はドライでした。気温は23度、路面温度は27度という絶好のコンディションで予選が開始されました。
最初の20分間はGT300クラスの専有。雨が降る可能性があったため各チームは早めにタイムアタックに入ります。開始10分。81号車と110号車の接触により110号車は大破してしまいました。これにより予選落ちは無くなりました。ムルシェ66号車は1分25秒701というベストタイムで14番手、88号車は1分26秒398で19番手、87号車は1分27秒081で21番手となりました。
66号車は今回10位以内に入ってスーパーラップに進出する目標が果たせなかったのですが、まずは3台ともに決勝進出が決まりチーム内には安堵の空気が流れました。 午後からの予選は各クラス15分間という短いものですが、TeamJLOCの3台のランボルギーニは、この時間いっぱいをセットアップに利用し、この日の走行を終わりました。明日の決勝は3台共に完走すると共に66号車は10位以内のフィニッシュを目標としています。
日曜日は朝から小雨がぱらつく天気。決勝日朝恒例のウォームアップ走行ですが路面は完全なウェット状態で、ウェット宣言はもちろん、暗いためにライトオンの指示が出される中での走行となりました。
このセッションでは決勝のシミュレーションを行います。66号車はスタートしてすぐに1分37秒555というタイムで上位につけますが、結果的に11番手のタイム。
ここで頑張ったのが87号車で1分38秒508で14番手に。88号車もそれに続く1分38秒567で15番手という順位で走行を終えました。期待が持てますね!
決勝グリッドは昨日の予選の結果通り、66号車14番手、88号車19番手、87号車21番手からのスタート。天候は回復しつつあり、午後2時のスタートはドライコンディションが予想されます。
午後1時5分、8分間の短いフリー走行で状態を確認すると、全車グリッドに向けピットアウトします。そしてセレモニーも済み午後2時フォーメーションラップがスタートしました。決勝はこのコースを81周、約300kmのレース。スタートドライバーは、66号車が山西選手、88号車は松田選手、そして87号車は和田選手です。
ペースカーがコースインし、レースはスタートしました。GT300クラスは順調なスタートでした。TeamJLOCの3台は順位キープのまま、淡々と周回していましたが7周目に88号車18番手、87号車20番手に、66号車も9周目に13番手にそれぞれ順位を上げました。10周目には88号車17番手、87号車19番手となり16周目には66号車が12番手と、少しずつ順位を上げる展開が続きました。
24周目に66号車は11番手、31周目には66号車10番手、88号車15番手、33周目には88号車14番手、87号車17番手とまたも順位アップ。88号車はその後36周目に13番手、36周目に12番手となり40周目でピットインし古谷選手に代わってピットアウトしました。続いて15番手となっていた87号車が43周目にピットインし、栗原選手に交代してピットアウト。続いて7位まで順位を上げていた66号車がピットインし余郷選手に交代してピットアウトしました。これで後半戦突入です。
47周目の順位は66号車13番手、88号車14番手、87号車19番手で安定して周回を重ねていた。ところがこのままの順位でレースが終わるのかと思われた63周目の最終コーナーでGT500にラインを譲った88号車が、オイルやタイヤかすの散らばった路面に足をすくわれ、まさかのスピン。スピードが乗っていることもありコースアウトしてバリアに回転しながらヒットし、ここでリタイヤとなってしまいました。そして今度は70周目に87号車も単独スピンでスポンジバリアにヒット、リヤウイングを失いピットに戻って来ましたがここでリタイヤとなりました。
66号車のみチェッカーまで走り13位完走を果たしました。またリタイヤしたガイヤルド2台も規定周回数以上周回していたので87号車18位完走、88号車も19位完走という認定を受け、リザルト上は3台完走という結果となりました。