給油担当のレース参戦記(第8戦オートポリス)

 ひさしぶりのレース報告です。サボっていた訳ではないのです!ル・マン行きでたまった仕事をこなすのに大忙しで、その間にも菅生、鈴鹿1000km、茂木のレースや、富士のテストにと飛び回って、鈴鹿ファイナルF1にラルース・ランボルギーニを整備して走らせたり・・・。本当に忙しい毎日でした。

 今回のオートポリスは、ティームも1年ぶりです。昨年はお休みでした。さて移動が大変なオートポリスです。熊本空港まで羽田から飛行機で約1時間30分。
 10月12日木曜日、私は静岡を5時発の東海道線で三島まで行きそこから新幹線で品川、京浜急行で羽田まで行きます。待ち合わせは8時30分です。なんとか時間に無事到着です。帰りのことを考えると車が便利ですが、東名高速の集中工事なのでこれしかないです。ティームメカニック部隊は、トラック2台と車で移動です。行きはフェリー、帰りは陸路です。

 熊本空港から、め様たちとレンタカーでサーキットまで阿蘇の外輪山を登っていきます。美しい阿蘇山を眺めてサーキットに到着。荷物もほとんど降ろし終わっていましたが皆で設営作業です。ムルシーくんの準備は88号車はできていますが、87号車は残りの作業があります。
 泊まりは内牧温泉です。食べ物屋さんが終わるのが早いので、下手をするとコンビニ弁当になってしまいます。この日はお決まりの中華屋さんでチャンポンと餃子です。野菜タップリでとっても美味しいです。のんびり天然温泉につかり疲れを癒し、明日からにそなえます。

 10月13日金曜日。この歳になるとあまり嬉しくない日です。今日で四十○歳になってしまいました。朝6時半ホテル出発。お天気も良く快晴ですが、ちょっと寒いかな?
サーキットまで約40分クネクネと登っていきます。オートポリスの特徴は、まず標高が富士よりも高いこと。路面が悪く、うねっていること。普段誰も走らないので路面に砂が浮いていること。そしてピットが普通のサーキットの逆側にあること。つまり、いいこと無いんです。標高が高いのでパワーが減る。路面が悪いので車高が下げられない。ムルシーくんにとって最大の問題は、ピットが逆側ということです。つまり給油口がピットの反対側です。長いホースが必要です。最悪!!!

給油担当のレース参戦記(第8戦オートポリス)

 走り始めて87号車山西選手がいきなりクラッシュ!フロントを大破してオイルだらけです。フレームまで曲がっています。幸いサスペンションのマウント部分はなんとか無事のようです。午後の走行まで間に合うかぎりぎりの感じです。スペアーパーツも少ないですがなんとか修理は可能です。曲がったフレームをハンマーで叩き、ジャッキを使って押したり、引いたり、少しづつ元の形になってきました。スペアと交換しないカウルはとりあえず修理して午後の走行に間に合わせるために作業がつづきます。
 88号車はタイムが伸びません。タイヤとのマッチングがいまいちです。しかしオートポリスは初日路面が悪いので微調整程度のセットをくりかえします。タイヤの内圧、ウイング、車高、と調整を繰り返します。初日の走行としては、トラブルも無くまあまあで走行終了。2回目午後の走行にむけてアライメント測定と微調整です。

 午後の走行に87号車も間に合いました。最後の方は、300クラスと500クラスで走行時間が分かれます。予選アタックの練習です。ここでマルコ選手が51秒台突入です。手ごたえ十分かな?
 87号車は、なんとか走れる状態まで復活しました。タイムアタックより真直ぐ走れるか?そんな状態です。ブレーキ、タイヤ、すべてがマッチしていない状態のまま明日の予選を迎えることになりました。そこで88号車のデーターを元にスプリング、ダンパー、を同じ方向でセットすることになりました。
 この日も遅くまで作業が続きます。昨夜の中華屋さんに電話してリザーブ??入れておきます。今晩は普通にラーメンと餃子です。九州でラーメンと言うとトン骨ラーメンなんです。ホテルで温泉につかりさっさと寝ます。

 10月14日土曜日。快晴、チョット涼しい朝のホテルを出発です。コンビニで朝食を買うのは全国変わりません。便利な国です。
 今日は車検です。いつもの様にタイヤを外してマッタリした時間を過ごします。明るい要素が無いのでスタッフも暗い感じです。予選時間が近くなると気温もかなり上昇してきました。金曜日と較べても暑いくらいです。予選タイムにどのくらい影響するのでしょうか?
 88号車はマルコ選手、87号車は山西選手でスタートです。88号車は昨日よりも1秒遅い52秒台です。気温が原因でしょうか?
 87号車は1秒タイムを上げましたが53秒台が精一杯のようです。金曜日のクラッシュが痛いです。モニターを見上げるスタッフもチョットがっくり!!モニターで見ても車の動きが重いようです。タイム的には真ん中あたり。あとコンマ何秒が!!88号車、87号車共にドライバー交代し予選基準をクリアしておきます。
 スーパーラップに進出出来ませんでしたが、午後の2回目の予選は2台とも予選クリアしていますので本番に向けたセットUPです。スプリングを交換して燃料は少し多め。今回はスプリング交換を頻繁にしています。どうもサスペンションのバランスがいまいち?かな〜!!

給油担当のレース参戦記(第8戦オートポリス)

 予選終了と同時に作業に入ります。メニューは2台ともほぼ同じです。アンダーカバーを外し、スプリング交換、ガス抜き、スパナチェック、ブレーキのエアー抜き、最後にアライメントです。87号車は、決勝用のブレーキローターとパットに交換もしておきます。オーナーからお食事のお誘いを受けていますので、てきぱき作業して食事に行きたいで〜〜す。
 2台ともほぼ同じ感じで作業を終了し、ピット作業の練習をします。今回は、給油方法が普段とちがうので練習を何度かして自分たちの作業段取りを確認しておきます。
 私は、いつもと同じには行きません。普段は、5メートルの給油ホースですが、オートポリスは8メートルのホースを引きずってピットの反対側まで引っ張っていくのです。エアージャッキ、右リヤタイヤ交換と重なりますが、うまくこなすのがプロの技です。1回、2回、普通は回数を重ねると早くなるのですが年寄りが多いと回数を重ねると遅くなります。歳にはかないません。片付けを素早くして食事に向かいます。焼肉です。食べ放題の焼肉屋さんです。肉はいまいちでしたがカレーは美味しかったです。
 今夜は、スナック「め」の開店です。地元の人の差し入れで馬刺しをご馳走になり、オフィシャルのTさん差し入れの焼酎(トカラ海峡1升瓶)でかんぱ〜〜い。ここオートポリスで富士の最終戦に向けての作戦が着々と進行しているのです!!!!!うふふ!!!

 10月15日(日曜日)朝から霧です。お天気はいいはず。朝食&クールスーツ用の板氷をコンビにで買い込みサーキットへ。坂道を登っていくと、霧ははれて快晴です。下界を見ると温泉街は霧の中、はるか向こうに阿蘇山が見えます。絵になる。風景写真に撮りたいです。ゲートは混雑も無くスムーズにピットまで入れました。
 決勝の朝恒例のフリー走行までに少し休憩と朝食です。作戦は、やはり富士に向けてのセットUPです。標高の高い富士、オートポリスでは、エンジンパワーが落ちます。それをどうやって補うか、コーナーのクリッピングポイントからどれだけ速くアクセルを踏んでいけるか!それを試すセットを繰り返しているのです。富士に向けての作戦、もう一つはピット作業の短縮。また、最大のポイントは燃費です。その為のエンジン調整を細かくしてきました。結果は、決勝レースで見えてきます。

 フリー走行は、ほぼ満タンです。88号車はマルコ選手、87号車は山西選手でスタート、88号車8番手、87号車16番手の結果ですが、ティームとしては上出来です。が、88号車檜井選手が最後にスピンしてしまいました。砂利だらけで帰ってきました。う〜〜ん!!アンダーカバーはずしですね!!
 88号車の作業を手伝いながら決勝に向けての準備を開始、作業はそれほど多くなくセットもこのままで行きます。お昼をしっかり食べて給油装置の再確認をしておきます。

 決勝前2台とも満タンでグリッドへ、いつもですと給油タワーにガソリンを上げるのですが、今回は私が先に87号車のグリッドに立ちます、キャンギャルと二人でデート?です。つまらない世間話をして何気なく忘年会へのお誘い話をしているうちに87号車山西選手がグリッドに停車、他のスタッフの到着を待ちピットに戻ります。すぐさま給油タワーにガソリンを上げて準備OKです!いつでも入ってきなさ〜い!!!
 スタートダッシュも良く88号車、87号車とも順調にスタートしました。大きくジャンプアップできませんが、徐々に順位を上げてきています。87号車がゼッケン9番につかまりました。ストレートで離され、コーナーで追いつく。しかし抜けない!!付いたり離れたり!!88号車は少しずつ順位を上げています。
 予定どうり87号車からピットイン。タイヤ交換、ドライバー交代、給油と作業は順調のようでしたが、タイヤ交換に少々時間がかかりました。私もチョット忘れ物をしたり、すぐさま88号車に備えます。今度はうまく行きました。しかし8メートルの給油ホースは重いです!

給油担当のレース参戦記(第8戦オートポリス)

 和田選手、檜井選手ガンバレ!!88号車が10位、87号車が19位です。周回も重ねラスト2周88号車が前の集団に追いつきました。ストレートならんで1コーナーへ、お〜〜と抜いた2台まとめてぬいています。ヤッター!8位でゴ〜ルです。最後までいいレースしました。87号車も18位で完走です。久しぶりに2台揃って完走です。88号車は3ポイントです。
 スタッフ皆と握手をかわし、2台完走の結果に満足です。今回最後まで戦えるムルシーくんでした。セット方向が間違っていない証明です。よかった、よかった。

 撤収は素早く、私たち東京組みは帰りは福岡からのフライトです。5時にはサーキットを後にする予定です。少し余裕をみて約3時間、もし事故渋滞があったらアウトです。撤収作業中に先に失礼してサーキットを後にします。ナビを使って裏道攻撃で福岡を目指します。途中で30分以上前に出たドライバー組みを追い越し福岡空港まで高速を安全に走行します。ジャパンレンターカーを返すのにおおぼけをかましてニッポンレンタカーに?
 オーマイすいません!!レンタカーを返して空港で食事しながらフライトを待ちます。取り合えず間に合って良かったです。夜のフライトは夜景が良く見えました。大阪関空、名古屋セントレアも良く見えました。静岡も良く見えました。羽田に無事到着、時間は23時。今夜は東京に泊まります。静岡に帰る手段が無いのです。月曜日に東京で人に会うことにして、浅草に1泊です。つかれた〜〜!!

 今回は、富士に向けてのテストとセットアップがうまく行った所と、もう少し?がありましたが、全体としては、作戦どうりでした。次回富士の前にもう一つJLMCのレースが岡山国際サーキットであります。ル・マン帰りの53号車ムルシーLMくんの登場です。ここでも富士用のテストしますよ!!!結果はおいといて?テストで〜〜す!!

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